中小企業診断士試験の、企業経営理論、平成30年度の過去問を学習。
間違った問題を中心に、用語を整理しました。
- LBO(レバレッジド・バイアウト、Leveraged Buy Out)
- MBO(マネジメント・バイアウト、Management Buy Out)
- EBO(エンプロイー・バイアウト、Employee Buy Out)
- 製品開発の委託方式
- バウンダリー・スパンニング(Boundary Spanning)
- スリーサークルモデル(Three-Circles Model)
- ダーウィンの海、デビルリバー、デスバレー
- キャリア・アンカー(Career Anchors)
- マーケティングミックスの7P
- アップセル(up-sell)とクロスセル(cross-sell)
LBO(レバレッジド・バイアウト、Leveraged Buy Out)
買収側の企業が、被買収側の企業の資産や収益力、営業力を担保にして、銀行借入や社債発行を行い、この借金を買収のための資金として、相手を買収する方法。
会社の「買い方」の1つで、買収資金を銀行から借り入れ、その借金をM&A対象会社に背負わせる買収スキーム。
こちらのサイトが非常に参考になりました。
【図解】LBO(レバレッジドバイアウト)とは?仕組みと危険性を解説
MBO(マネジメント・バイアウト、Management Buy Out)
経営陣による買収。子会社などにおいて、現在の事業の継続を前提として、現経営陣が自社の株式や部門を買い取って、経営権を取得すること。
LBOと組み合わせて行われることもある。
EBO(エンプロイー・バイアウト、Employee Buy Out)
従業員による買収。経営者の退任に伴って従業員が株式を買い集める際などに使われる言葉。こちらも、LBOと組み合わせて行われることもある。
製品開発の委託方式
大きく3つの委託方式がある。つまりは、どこまでを自社で行い、どこから外部へ委託するのかにより、名称が異なっている。先にまとめると、以下のような表になる。
※実務的には、トラブルが無いように、設計の知的財産権などの特許権について契約段階で合意を得る。
貸与図方式
完成品メーカーが詳細設計と開発を行い、部品メーカーに対して設計図を与えて、部品を製造させる方式。
部品メーカーは設計を行わない。
委託図方式
完成品メーカーが要求した仕様に基づき、部品メーカーが詳細な設計を行い、部品を製造する方式。
図面の所有権は、完成品メーカーに帰属する。
部品の品質保証責任は、完成品メーカーが負う。
部品メーカーの製造能力と設計開発能力が求められる。
承認図方式
完成品メーカーが要求した仕様に基づき、部品メーカーが詳細な設計を行い、完成品メーカーの承認を受けたうえで、部品を製造する方式。
図面の所有権は、部品メーカーに帰属する。
部品の品質保証責任は、部品メーカーが負う。
部品メーカーの製造能力と設計開発能力が求められる。
英語での正確な用語は、検索してもよくわからず。
用語よりも、どこまでを委託するのか、その場合の責任の所在はどこになるのか、を整理して理解しておくのが良さそう。
その他、デザインインという方式もある。
デザインイン
部品メーカーが、発注側の完成品メーカーの設計段階から参加し、共同で開発を行う製品開発方法。
開発の初期段階から詳細を把握できるという利点がある。
部品メーカーが生産可能かどうかを加味しながら、設計を共同で進めていく。
バウンダリー・スパンニング(Boundary Spanning)
外部環境との橋渡しをする機能。製品イノベーションや新製品開発において、組織内の各部門が外部環境の関連領域と連携を持つこと。
例えば、マーケティング担当は、顧客ニーズを収集する。開発担当は、最新技術を収集する。というようなこと。
参考:「境界を超える」個人とその効用 | 人材・組織開発の最新記事(コラム・調査など) | リクルートマネジメントソリューションズ
スリーサークルモデル(Three-Circles Model)
ファミリービジネス(創業者やその親族などが中心となって経営している企業)を理解するためのフレームワークであり、
ファミリービジネスは、所有(Ownership)、事業(Business)、家族(Family)の3要素で構成されていると考え、ファミリービジネスを俯瞰して捉えるもの。
1982年に当時ハーバード・ビジネススクールの教授であったRenato TagiuriとJohn A.Davisによって提唱された概念。
ステークホルダーの立場の違いにより、コンフリクト/対立が生じ、それと向き合い、よりよい企業体となるために活用する。
参考(英語):Cambridge Family Enterprise Group(コンサルティング会社)のページが参考になりました。
How The Three-Circle Model Changed Family Business | CFEG
参考(日本語):
株式会社日本FBMコンサルティングのページが、実務観点からも参考になりました。
スリーサークルモデル(経営、所有、家族)総合診断サービス | ファミリービジネスの(株)日本FBMコンサルティング
大和総研グループのページも、大変参考になります。
ファミリービジネスの事業承継対策 2012年05月23日 | 大和総研グループ | 鈴木 紀博
仕組み経営のページも、事例などもあり、勉強になりました。
同族経営とは?メリット/デメリットや成功事例まとめ | 仕組み経営
ダーウィンの海、デビルリバー、デスバレー
基礎研究→(デビルリバー)→応用研究/開発→(デスバレー)→事業化→(ダーウィンの海)→産業化 という、基礎研究から産業化までのプロセスの間にある、3つの困難のこと。
デビルリバー
基礎研究で開発されたシーズ(Seeds、種)の社会的な有用性が識別しにくいことで直面する関門。
→勝手なイメージ:開発した製品が良いものであるにもかかわらず、川に流されてしまって、人の目の届く範囲から無くなってしまうイメージ。
デスバレー
応用研究と商品開発、事業化の間で、十分な資金や人材を調達することができないことで直面する関門。
→勝手なイメージ:アイデアや製品はあるのに、周りに資源が無いような、荒野のイメージ。
ダーウィンの海
事業化を成し遂げた後も、その事業が軌道に乗るまでの間に、市場で激しい競争にさらされることで直面する関門。
→勝手なイメージ:ダーウィンの進化論:変化に適用できたものが生き残る→競争がある→生き残るのが難しい
英語で検索をかけても、研究開発や製品開発の文脈の英文記事が出てこないことから、日本語でのみ使用されている言葉かと思われる。
(困難な状態を中学生がカッコつけて名付けたような表現ですね…やめてほしい)
用語よりも、困難が3つあることを意識して覚えておく。
キャリア・アンカー(Career Anchors)
自らのキャリアを決める再に、指針にも制約にもなる自己のイメージのこと。
参考:キャリア・アンカーとは?8つの分類から適職を考える | 外資系・グローバル企業への転職なら - RGF Professional Recruitmen
マーケティングミックスの7P
Product(商品・サービス):製品戦略
Price(価格・プライシング):価格戦略
Place(流通・チャネル):流通戦略
Promotion(販促・プロモーション):販促戦略
People(人・要員):人員戦略
Process(業務プロセス・販売プロセス):プロセス戦略
Physical Evidence(物的証拠):信用戦略
参考(日本語):【サービスマーケティングの基本】7pを事例で解説
参考(英語):The 7 Ps of marketing | Business Queensland
アップセル(up-sell)とクロスセル(cross-sell)
アップセルは、顧客により高い同種の商品を推奨して販売する行為。
クロスセルは、顧客に関連商品を推奨して販売する行為。
参考:アップセル・クロスセルとは?顧客単価を向上させる方法と事例 | 株式会社Emotion Tech(エモーションテック)
参考:アップセルとクロスセルで顧客収益性を上げたい!(1/4) | SAS